キミスイ名言・名セリフをあらすじにそって厳選10シーン紹介!

キミスイ 名言・名セリフを あらすじにそって紹介! 映画
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『君の膵臓をたべたい』(キミスイ)は、実写映画が2017年7月28日、劇場版アニメが2018年9月1日に公開されました。

単なる青春学園ものにもヒューマンドラマにもくくれないこの『君の膵臓をたべたい』には、数々の名言や名セリフがあります。

この記事では、『君の膵臓をたべたい』にまつわる名言や名セリフををあらすじに沿ってご紹介していきたいと思います。

 

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キミスイ名言・名セリフをあらすじにそって紹介!

他人に興味を持たず、他人からの視線や中傷にさえも関心を持たないで、人との関わり合いを避けて本のなかに生きてきた主人公”僕”が、桜良と共に過ごすなかでわずかずつ変化します。

クラスの人気者で、そんな「根暗」と言われる”僕”にさえ影響を与える、明るく物怖じしない桜良。

先行き長くない生を投げやりにせず精一杯味わおうとしている彼女の言葉、そんな彼女に対する”僕”の繊細な優しさから出る言葉、そして家族や友人の言葉には生きることの意味と生きかたを切なくしみじみと感じさせる響きがあります。

原作小説のあらゆるシーンで名言は散りばめられていますが、ここでは、映画『君の膵臓をたべたい』のあらすじのなかで、各シーンでの名言を中心にお伝えしていきたいと思います。

ネタバレになりますので、結末などストーリー内容を知りたくない方はご注意ください。

原作では、”僕”(主人公)の名は終わり頃まで表記されません。

その原作の意図を尊重して、お互いに「君」と呼びあう二人のどちらが言った言葉かわかるよう、ここでは「僕」と「桜良」で話し手を示していきます。

 

キミスイ名言・名セリフ①私も君も一日の価値は一緒だよ

高校2年の4月、盲腸手術後の抜糸のため病院を訪れた”僕”は、一冊の文庫本を見つけます。

その文庫本には書店のカバーしかかかっておらず、それを外すと表紙には手書きで『共病文庫』と書かれています。

中を見るとそれは日記で、筆者が膵臓の病気で数年のうちに死んでしまうことや、家族以外にはそれを内緒にしていることが書かれていました。

見てはいけないと感じた”僕”が本を閉じたとき、うしろから持ち主である少女に声を掛けられます。

その少女というのは”僕”のクラスメイトで人気者の山内桜良でした。

彼女は『共病文庫』に書いてあることは事実で、クラスメイトには内緒にしてほしいと”僕”に言うと、何もなかったかのように笑って立ち去ってしまいました。

翌日、”僕”と同じ図書委員に立候補した桜良に”僕”は「残り少ない時間を本の分類なんかに使っていいの?」と聞きます。

桜良は、隣県での通り魔殺人という物騒なニュースに触れつつ、言うのでした。

桜良:君こそやりたいことしなくていいの?もしかしたら明日突然、君が先に死ぬかもしれないのに・・・私も君も、一日の価値は一緒だよ

 

キミスイ名言・名セリフ②他の誰かが代わりに泣いたりするのってお門違いだから

 

桜良の一方的な提案により、2人は日曜に会うことになりました。

桜良は病気のことを知った”僕”に対して「クラスメイトのこんな秘密知ったら普通、動揺したり引くでしょ」とからかうように言ったのですが、

僕:一番辛いはずの当人が悲しい顔を見せないのに、他の誰かが代わりに泣いたりするのってお門違いだから

こう返された桜良の顔からは一瞬笑顔が消えましたが、気を取り直した桜良に”僕”はあちこち連れ回されます。

焼き肉の食べ放題、”自殺に使う”ロープを買うホームセンター、”僕”の希望の本屋に立ち寄り、カフェで他愛もない会話をする、といったように”僕”は桜良に振り回され気味です。

 

キミスイ名言・名セリフ③君はきっとただ一人私に普通の毎日を与えてくれる人だから

 

学校では、”僕”とスイーツビュッフェに行ったことで、桜良と”僕”がデートしていたとクラスで話題になってしまいました。

どうやら桜良の親友・キョウコが”僕”に嫉妬している様子。

桜良が”僕”を「仲良し」だと公言したのに、”僕”は「もう巻き込まないで」と。

そんな”僕”に、「だって彼氏でもないし友だちとか親友ともちょっと違うから」という桜良。

キョウコにも自分病気のことを伝えていないという桜良に、「君はさ、ほんとに死ぬの?」”僕”は改め問うと、彼女は「死ぬよ。あと1年、保つかどうかって言われてる」と。

桜良:きみにしか話さないって決めたんだ。君は、きっとただ一人、私に普通の毎日を与えてくれる人だから。

 

キミスイ名言・名セリフ④本当は死ぬのがめちゃくちゃ怖いって言ったらどうする?

 

「次の連休、遠出したい。どこに行きたい?」という桜良の問に、”僕”は「君が死ぬまでに行きたいところ」と答えます。

テスト休みに入り、桜良と出かけることになった”僕”でしたが、行く先も知らされず、ただ桜良の荷物の多さに驚くのでした。

桜良は”僕”を「初めてのお泊り旅行」に連れ出したのです。

”僕”が驚いている間にふたりは目的地(博多)に着きました。

観光を楽しんだあと、宿泊予定のホテルにチェックインしたところ、ホテル側のミスで部屋はアップグレードされましたがふたりで1部屋に泊まることとなりました。

スイートの贅沢さを味わう桜良と、ぎこちなく落ち着かない”僕”。

真実なら勝った方の質問に答え、挑戦なら勝った方の指示に挑戦するという「真実と挑戦」ゲームをいようという桜良に言われるまま、お互いに質問したり答えたりしますが、勝っても無難な質問しかない”僕”とは対照的に、最後の2回は桜良のペースに。

「真実なら、わたしの可愛いところを三つ挙げる。挑戦ならわたしをベッドまで運ぶ。」

”僕”は困惑しながらお姫様抱っこで桜良をベッドに運びます。

さらに最後のゲームで真実を選んだ”僕”に、

桜良:本当は死ぬのがめちゃくちゃ怖いって言ったら、どうする?

”僕”は答えられず、桜良と同じベッドで寝る、という「挑戦」の指示に従いました。

同じベッドで背を向け合い、”僕”は桜良の死を現実に感じつつ、それだからといって何を言うことも、何をすることも出来ないまま朝を迎えます。

 

キミスイ名言・名セリフ⑤人に食べてもらうとね魂がその人のなかで生き続けるんだって

 

帰途、珍しく素直に「楽しかった」と告げる”僕”に桜良は言います。

桜良:わたしが死んだらわたしの膵臓、君がたべていいよ。
人に食べてもらうとね、魂がその人のなかで生き続けるんだって。
わたし生きたい。
大切な人たちのなかで。

旅行明けの学校では、”僕”と桜良の仲について勘ぐるクラスメートやキョウコの鋭い視線が向けられます。

そのころ、”僕”の持ち物が失くなることが何度かありました。

そんなとき、桜良から家に来るよう言われた”僕”は、桜良にハグされます。

「死ぬまでにしたいことの最後。好きでもない男の子と、いけないことをする」と。

黙る”僕”に、彼女は冗談だと照れ隠しするのですが、”僕”は悪ふざけの過ぎる桜良に「ふざけるな!」と彼女を押し倒します。

桜良の表情に我に返った”僕”は怒りをおさめ、雨のなか桜良の家を後にしました。

するとその時、”僕”に声をかけるクラスメイトがいました。

彼は”僕”に敵対心を抱いているようでしたが、それより”僕”が気になったのは、桜良に執着している様子でした。

「桜良がしつこい人は嫌いで、前の彼氏がそうだった」と言っていたというと、怒った相手は”僕”に殴りかかりました。

そのクラスメイトこそ桜良の元カレで、”僕”の持ち物を隠して嫌がらせをしていたのも彼でした。

 

キミスイ名言・名セリフ⑥私たちは皆自分で選んでここに来たの

そこへ雨のなか帰ろうとした”僕”を気遣った桜良が現われ、元彼に二度と近づかないようキッパリ言うと、”僕”を連れて家に戻ります。

雨に濡れた”僕”に桜良は家族の洋服を貸し、二人はさっきのことをお互いに謝りました。

そして”僕”が、「僕なんかが側にいていいのかな。僕は偶然病院で君と会って、流されているだけで、もっと誰か本気で君を想ってくれる人といた方が・・・」と言いかけると、桜良はこのように言いました。

桜良:私たちは皆、自分で選んでここに来たの。
偶然でもない、流されてもいない。
運命なんかでもない。
君が今まで選んできた選択と、私が今までしてきた選択が私たちを会わせたの。
私たちは自分の意思で出会ったんだよ。

その後まもなく、”僕”はキョウコから「桜良が盲腸で入院した」と聞かされます。

 

キミスイ名言・名セリフ⑦君にとって生きるって何?

 

”僕”は、桜良の病室にお見舞いに行き、授業内容を桜良に教えるようになりますが、ある日、キョウコと遭遇してしまいます。

キョウコにはただでさえ良く思われていないところへ、桜良がわざと”僕”に貸した服のことを言ったので”僕”はそそくさと立ち去ります。

その後、学校で”僕”が桜良のストーカーだと噂が流れていることを桜良に話し、”僕”は気にしないと言うと、逆に桜良から「みんなと仲良くするべき。君のことを知れば誤解されない。」と諭されます。

元気そうに振る舞っていた桜良から、ある夜唐突に「病院を抜け出して旅行に行かない?」と電話で言われた”僕”は、何かあったのだと心配になり、夜の病院を訪ねます。

そこで桜良は、真剣な眼差しで、1回勝負の『真実か挑戦』ゲームをしようと言い出し、思惑が外れて

負けた桜良は”僕”に「真実」を求めました。

”僕”は、桜良がどうしても訊きたいことを訊くこともできましたが、『君にとって、生きるって、どういうこと?』と聞きます。

桜良:誰かと心を通わせること。
誰かを認める、誰かを好きになる、誰かを嫌いになる。
誰かと一緒にいて楽しい、誰かと一緒にいたら鬱陶しい。
誰かと手を繋ぐ、誰かとハグをする、誰かとすれ違う。
それが、生きる。

好きなのに嫌い、楽しいのにうっとおしい。
そういうまどろっこしさが、人との関わりが、私が生きてるって証明だと思う。

桜良が『人と繋がること』を答えにし、死ではなく生と向き合う彼女を見て”僕”は心が軽くなると同時に、自分がまだ桜良が死ぬという避けがたい事実を受け入れられないでいることに気付くのでした。

桜良:わたしに生きててほしいの?

”僕”:・・・とても。

桜良は”僕”に抱きつきました。

その夜、”僕”が帰った病室で桜良は共病文庫にこう記します。

桜良(共病文庫):真夜中、彼が病院に忍び込んでくれた。

勇気を出して、真実と挑戦ゲームを挑んだけど負けちゃった。

どうしても彼に聞きたいことがあったのに。

彼が帰って一人になって、泣いた。

たくさんたくさん泣いた。

1日でも長く生きられるよう、頑張ろう。

 

キミスイ名言・名セリフ⑧君の膵臓をたべたい

 

その後、桜良は無事に退院。

”僕”と桜良はその日、桜を見に行くことを約束し、”僕”は待ち合わせ場所のスイーツカフェに先に行っています。

いったん自宅で着替えてから旅行に向かうという桜良と、それを待つ”僕”はメールでやりとりをします。

生きるということの意味を「人との関わり」と教えてくれ、その生をその言葉通りに振る舞う桜良に憧れ敬意をもつ”僕”は、無意識に、そしてようやく素直に自分の気持ちを表現しようとします。

『僕は、本当は君になりたかった』

”僕”はそれを伝えようと文字を連ねますが、もっと伝わる言葉でとそれらを全部消去したあと、結局、最後に次の言葉を彼女に送ります。

君の膵臓をたべたい

この一言に思いのすべてを込めた”僕”。

しかし、そこから先、桜良からの返信はきませんでした。

 

何時間待っても彼女は現れず、トボトボと家に帰る道すがら、桜良が例の通り魔に命を奪われたことを”僕”はニュースで知ります。

”僕”はやるせなさと後悔と悲しみの入り混じった気持ちをこう述べています。

”僕”:甘えていたんだ。

残りわずかな余命を彼女が全うできるものだと思い込んでたんだ。

馬鹿だった。

明日どうなるかなんて誰にもわからない。

だから今この一日をこの瞬間を大切にしなきゃいけないって、そう彼女に教わったのに。

 

ようやく心を通わせようとした”僕”と桜良には、余命わずかとなった病によってでなく、思わぬ形でより早い別れが訪れてしまったのです。

 

キミスイ名言・名セリフ⑨あなたのおかげであの子はしっかり生きることができた

 

”僕”は桜良のお通夜や葬儀に参加することもできないまま、部屋に閉じこもっていました。

自分に「読む権利がある」と桜良が言った共病文庫を、読む決心がつかなかったのです。

しかし、とうとう”僕”は桜良の家を訪れ、桜良の母親に告げました。

自分が桜良の病気のことを知っていたこと、共病文庫を見せてほしいと。

彼女の母は「あなただったのね」と共病文庫を”僕”に渡し、生前、桜良から、共病文庫を取りに来る人に渡してほしいと言われていたことを話しました。

そして、”僕”と出会って桜良が幸せだったと感謝を伝えます。

本当にありがとう、あなたのおかげであの子はしっかり生きることができたと。

 

キミスイ名言・名セリフ⑩お門違いなのは分かっているんですでもごめんなさいもう泣いていいですか

いざ共病文庫を開くと、中学生だった桜良の独白に始まり、高校二年になると”僕”が登場します。

しかし、その名前は途中まで黒く塗りつぶされ、そして途中からは”僕”の名前は登場せず、そのせいで桜良が”僕”のことをどう思っているのかあまり記述されていません。

というのも、共病文庫の存在を知る”僕”が、自分の名前は書かないでほしいと言ったためです。

ところが、桜良の死の直前の共病文庫は、”僕”へのメッセージが大部分を占めていました。

共病文庫は”僕”のもので、好きにしていいこと。

”僕”だけでなく、桜良もまた”僕”と正反対だと感じ、彼からたくさんのものをもらっていたこと。

”僕”に対して恋をしている自覚はあったけれども、”僕”との関係を恋みたいなありふれた言葉で呼びたくなかったこと。

入院中の「真実か挑戦」ゲームで桜良がどうしても聞きたかったのは、「どうして、君は私を名前で呼ばないの?」だったこと。

でもそれがなぜなのか、桜良は考え、答えを出していました。

”僕”が桜良のことを名前で呼ぶことで、その名前に意味がつくのが怖いのではないか

いずれ失う桜良を、友達や恋人にするのが怖かったのではないか、と。

桜良にとってそのことは、”僕”の、一人でやっていける強さへの憧れでした。

そして、友達や恋人を必要としないはずの”僕”が自分を必要としてくれたことに、桜良は自分が生まれた意味を感じていました。

また、この中でようやく”僕”の名が「志賀春樹」であると明かされましたが、ここまで名前を伏せているのは、ふたりの関係に名前をつけないことで、特別で何ものにもかけがえのない繊細な記憶として”僕”と桜良お互いの思いを大切にしたからなのでした。

そのことが、この『君の膵臓をたべたい』を陳腐な学園恋愛ものや青春ヒューマンドラマとは一線を画する物語にしています。

(映画では何かと”僕”に呼びかけてガムを進めてくれる男子クラスメイトが名字を言っています)

最後に、桜良が”僕”に送った言葉がこちらです。

桜良:死ぬ前に、君の爪の垢でも煎じて飲みたいな。って書いてから、気づいたよ。

そんなありふれた言葉じゃ駄目だよね。

私と君の関係は、そんなどこにでもある言葉で表わすのはもったいない。

そうだね、君は嫌がるかもしれないけどさ。

私はやっぱり。

君の膵臓を食べたい。

それは、”僕”が最後に送ったメールの思いと同じ言葉でした。

小説では、共病文庫を読み終えた”僕”が、桜良の携帯に”僕”が送った最後のメールが開封済みになっており、ちゃんと届いて桜良の目に触れていたことを確認しました。

そして、”僕”は、桜良の母を前に、嗚咽しながら言うのでした。

”僕”:お門違いなのは分かっているんです。でもごめんなさい。もう泣いていいですか

ここからあとの展開は、小説と映画ではだいぶ違っていますが、いずれも桜良の生前からの希望で、”僕”は桜良の親友キョウコとも友だちになるよう努めます。

あれほど他者との関わりに無関心を決めていた”僕”もまた、桜良が短い生で教えてくれた「生きるということ」に向かい始めていたのです。

 

まとめ

 

『君の膵臓をたべたい』にまつわる名言や名セリフををあらすじに沿ってご紹介してきました。

10つを選びましたが、言い尽くせないほど多くの名言がキミスイにはあります。

原作、実写版映画、アニメ劇場版とを比べながら鑑賞して、何度も味わうことでよりいっそう胸に沁み入る珠玉の名言たちを噛みしめるのもステキですよ。

切なさ、はかなさ、悲しみだけでなく、生きることの希望とよりどころを感じながらお楽しみいただけたら幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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